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ドローンパイロット求人 ドローン企業紹介

ドローン操縦士の転職先はどの企業を選ぶ?「扱う飛行カテゴリー」で4タイプを比較する

ドローン操縦士として転職する企業を比べるとき、社名や知名度で並べても違いは見えてきません。もっとも実務的な比較軸は、その会社がどの飛行カテゴリー(Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ)の業務を扱っているかです。航空法上のカテゴリーが変われば、必要な資格も、機体も、任される仕事の中身も変わります。

この記事では、国土交通省が定める飛行カテゴリーの区分をものさしにして、ドローン操縦士の求人を出している企業を4タイプに整理し、それぞれの必要資格・未経験可否・キャリアの伸び方を比較します。

先に前提をお伝えします。個別企業の年収ランキングのような情報は、公的な職種別統計が存在しないため本記事では扱いません。代わりに、求人票を見た瞬間に「この会社はどのタイプか」を判断できる読み方をお渡しします。

比較の前に:飛行カテゴリーとは何か

飛行カテゴリーとは、無人航空機の飛行を、リスクの大きさに応じて3段階に区分した航空法上の分類です。国土交通省は次のように定義しています(国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」)。

カテゴリー 内容 航空法上の手続き
カテゴリーⅠ 特定飛行に該当しない飛行 飛行許可・承認は不要
カテゴリーⅡ 立入管理措置を講じたうえで行う特定飛行 原則として許可・承認が必要。機体認証と技能証明の組み合わせで一部不要になる場合がある
カテゴリーⅢ 飛行経路下に立入管理措置を講じないで行う飛行(レベル4飛行を含む) 一等技能証明・第一種機体認証・許可承認のすべてが必要

ここでいう「特定飛行」とは、空港周辺・人口集中地区上空・地表から150m以上の空域での飛行、および夜間飛行・目視外飛行・人や物件から30m未満の飛行・催し場所上空・危険物輸送・物件投下といった飛行方法を指します。

この区分が、そのまま企業の性格を分けます。 カテゴリーⅠしか扱わない会社と、カテゴリーⅢに挑む会社とでは、求められる操縦者の要件がまったく違うためです。

【比較表】ドローン操縦士の転職先4タイプ

タイプ 主に扱うカテゴリー 技能証明の必要性 未経験からの入りやすさ 身につくもの
① 空撮・映像制作 Ⅰ〜Ⅱ 二等があると案件の幅が広がる 比較的入りやすい(映像制作スキルが問われる) 撮影技術・編集・クライアントワーク
② 測量・点検(インフラ/建設) Ⅱ中心 二等は実質的な前提になりやすい 測量・施工管理の経験があると有利 計測・解析・報告書作成・現場調整
③ 農業(農薬散布など) Ⅱ中心(物件投下・25kg以上を含むことが多い) 二等+限定変更が必要になりやすい 季節性があり、繁忙期採用もある 散布計画・薬剤知識・農家との関係構築
④ 物流・レベル4運航 Ⅲ(レベル4飛行) 一等が要件。機体は第一種機体認証が必要 未経験からの直行は難しい 運航管理・安全管理・制度対応

①空撮・映像制作系の会社

扱う飛行の多くはカテゴリーⅠ〜Ⅱです。人口集中地区や夜間での撮影が入ればカテゴリーⅡになり、許可・承認または技能証明が関わってきます。

この分野の特徴は、操縦技能だけでは差がつきにくいことです。構図、カメラワーク、編集、クライアントの意図の汲み取りといった映像制作としての力量が評価対象になります。映像業界からの転身であれば、操縦を後から足す形になります。

②測量・点検系の会社

インフラ点検や建設現場での測量は、目視外飛行や人・物件から30m未満の飛行を伴いやすく、カテゴリーⅡが中心になります。

この分野は「飛ばした後」の比重が大きいのが実情です。撮影したデータを点群やオルソ画像に処理し、変状を判定し、報告書にまとめるまでが業務範囲になることが多く、測量士・施工管理・土木設計の経験がそのまま評価されます。ドローンは道具のひとつ、という位置づけの会社が多い分野です。

③農業分野の会社・団体

農薬散布は「物件投下」に該当し、機体の総重量が25kg以上になるケースも多いため、カテゴリーⅡの中でも個別の許可・承認が必要になる領域です。二等技能証明に加え、最大離陸重量25kg以上の限定変更が必要になる場合があります(国土交通省「無人航空機操縦者技能証明」)。

なお、農薬散布には航空法とは別に、農薬取締法や各種のガイドラインに沿った運用が求められます。求人票で「要普通免許」「繁忙期の宿泊を伴う出張あり」といった条件が並ぶ場合、散布シーズンに集中して稼働する働き方である可能性が高い点は、応募前に確認したいところです。

④物流・レベル4運航に取り組む会社

第三者の上空を補助者なしで飛行させるカテゴリーⅢ(レベル4飛行)は、一等無人航空機操縦士が第一種機体認証を受けた機体を飛行させ、許可・承認を得た場合に限って認められます(国土交通省「無人航空機レベル4飛行ポータルサイト」)。

実例として、株式会社ACSLは2023年3月に国内で第一種型式認証を取得し、同社の型式認証取得機体は複数のレベル4飛行の実証で使われています。日本郵便は2023年3月に日本初となるレベル4飛行での荷物配送の試行を実施しました。

この領域の求人は、操縦者というより「運航を成立させる人」を求める傾向があります。機体認証の維持、飛行計画の作成、リスクアセスメント、行政との協議といった業務の比重が大きく、未経験から直接入るのは現実的ではありません。②や④の周辺分野で経験を積んでから移る経路が現実的です。

分野ごとの資格要件と未経験可否のより細かい整理は、ドローンパイロットの転職先はどう比較する?求人が出ている6分野を資格要件と未経験可否で徹底比較も併せてご覧ください。

企業を選ぶ際の3つのチェックポイント

チェック1:求人票から「扱うカテゴリー」を読み取る

社名からは分かりませんが、業務内容の記述には必ず手がかりがあります。

  • 「夜間撮影」「目視外」「人口集中地区」→ カテゴリーⅡ以上
  • 「一等技能証明必須」「機体認証」→ カテゴリーⅢに関わる可能性
  • 「二等優遇」程度の表記 → カテゴリーⅡが中心
  • 資格に触れていない → カテゴリーⅠ中心か、入社後に取得させる方針

資格要件が具体的であるほど、その会社が実際にその飛行を業務として行っている裏づけになります。逆に「ドローン好き歓迎」だけで飛行内容の記述がない求人は、業務の実態を面接で確認したほうがよいでしょう。

チェック2:資格取得を会社が支援するかを確認する

技能証明の取得には相応の費用がかかります。指定試験機関の試験手数料だけでも、二等学科試験8,800円、二等実地試験(回転翼マルチローター・基本)20,400円、身体検査は書類での受検で5,200円といった水準です(無人航空機操縦士試験案内サイト「試験の種別・手数料」)。これに登録講習機関の講習費用が別途加わります。

「入社後に取得支援あり」と明記している会社は、その資格を業務で必要としている会社です。支援制度の有無は、その会社が扱う飛行の性質を映す鏡でもあります。

チェック3:ドローン専業か、既存事業の一部門かを見る

同じ「ドローンの仕事」でも、この2つはキャリアの伸び方が違います。

  • ドローン専業の会社:ドローンに関わる業務の幅が広く、運航から営業まで任される。事業の浮き沈みの影響は受けやすい
  • 建設・インフラ・測量など既存事業の一部門:本業の業務知識を土台にドローンを使う。安定性はあるが、ドローン業務の比率は会社の方針次第

国内のドローンビジネス市場は、2025年度に4,973億円(前年度比13.8%増)と報告されており、2026年度は5,501億円との予測が示されています(インプレス総合研究所『ドローンビジネス調査報告書2026』)。市場全体は拡大基調にありますが、これは個別企業の安定性を保証するものではありません。応募先の事業構成は面接で確認しておくことをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. 未経験でも応募できる企業タイプはどれですか?

①空撮・映像制作系と②測量・点検系が現実的です。ただし「ドローン未経験」であっても、映像制作や測量・施工管理といった隣接領域の経験があるかどうかで選考の通りやすさは変わります。完全な異業種からであれば、まず二等技能証明を取得して意思表示の材料にする方法があります。

Q. 一等技能証明を先に取れば、どの企業でも有利になりますか?

そうとは限りません。一等が実質的に必要になるのはカテゴリーⅢ(レベル4飛行)に関わる業務で、その求人は限られます。一等の学科試験手数料は9,900円、交付時には登録免許税3,000円の納付も必要です(国土交通省「無人航空機操縦者技能証明等」)。業務上の必要が見えてから取得するほうが、費用対効果は高くなります。

Q. 企業規模は大きいほうがよいのでしょうか?

一概には言えません。大手の一部門であれば安定性が見込める一方、ドローン業務に関われる時間が限られる場合もあります。逆に小規模な専業会社では、運航も営業も企画も担当するため経験の幅は広がります。「3年後に何ができるようになっていたいか」から逆算するのが実務的です。

Q. 求人票にカテゴリーの記載がない場合、何を聞けばよいですか?

面接では次の3点が有効です。「主な飛行はどの空域・飛行方法が中心ですか」「機体認証を取得した機体は保有していますか」「入社後、どの資格をいつ頃までに取ることを想定していますか」。いずれも事実を聞く質問なので、答えの具体性から会社の実態が見えてきます。

まとめ

ドローン操縦士の転職先を比較するなら、社名ではなく「扱う飛行カテゴリー」を軸にしてください。

  • カテゴリーⅠ〜Ⅱ中心の空撮・映像制作系は、映像の力量で差がつく
  • カテゴリーⅡ中心の測量・点検系は、データ処理と現場知識が評価される
  • 農業分野は限定変更まで含めた資格要件と、季節性のある働き方を確認する
  • カテゴリーⅢに取り組む物流・レベル4系は、一等技能証明が前提で未経験からの直行は難しい

求人票の業務内容から扱うカテゴリーを読み取り、資格取得支援の有無と事業構成を確認する。この3ステップで、自分に合う企業タイプはかなり絞り込めます。

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どのタイプの企業が自分の経験に合うのか、求人票だけでは判断しづらいこともあります。ドロテンでは、これまでのご経験をうかがったうえで、応募先の飛行業務の実態を含めてご案内しています。


著者:ドロテン運営事務局 ドローン業界特化の転職・副業紹介サービス「ドロテン」の編集チームです。航空法をはじめとする制度情報は、国土交通省をはじめとする一次情報をもとに執筆しています。

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