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ドローンパイロット求人 ドローン転職ガイド

ドローンパイロットの転職先はどう比較する?求人が出ている6分野を資格要件と未経験可否で徹底比較

「ドローンパイロットの求人を探しているが、どの分野を狙えばいいのか分からない」——結論から言うと、比較すべきは個々の求人票ではなく、求人が発生している「分野」です。ドローンパイロットの仕事は、測量・インフラ点検・空撮・農業・物流・警備といった分野ごとに、求められる資格、飛行の難易度、繁閑の波、そして未経験からの入りやすさが大きく異なります。分野を先に決めないまま求人票だけを見比べても、応募要件が読み解けず「どれも自分には無理そうだ」という結論になりがちです。

この記事では、国土交通省の無人航空機に関する制度を軸に、ドローンパイロットの求人が実際に発生している6分野を比較します。なお本記事は特定の企業の求人を推奨するものではなく、分野ごとの構造の違いを整理して、あなたが応募先を絞り込むための判断材料を提供することを目的としています。

ドローンパイロットの求人を「分野」で比較すべき3つの理由

理由1:必要な資格が分野によって違う

ドローンを飛ばす仕事のすべてに国家資格が必要なわけではありません。国土交通省の制度では、無人航空機操縦者技能証明(いわゆる国家資格)は、カテゴリーⅢ飛行に対応する一等無人航空機操縦士と、カテゴリーⅡ飛行に対応する二等無人航空機操縦士の2区分に分かれています(国土交通省「無人航空機操縦者技能証明等」)。

どちらが必要かは、その分野でどんな飛ばし方をするかで決まります。市街地の上空を補助者なしで飛ばす物流のような分野と、山間部の農地を目視内で飛ばす分野とでは、制度上の要求水準がそもそも違うのです。

理由2:ドローン操縦「以外」のスキル比重が違う

測量分野では点群データの処理、点検分野では構造物の劣化判定、空撮分野では映像編集というように、実際の業務時間の多くはドローンを飛ばしていない時間に使われます。求人票の「必須スキル」欄が読み解けないのは、この後工程のスキルが分野ごとに異なるためです。

理由3:季節性と発注構造が違う

農業分野は防除の時期に業務が集中し、測量・点検分野は公共事業の年度末に山が来ます。通年で安定した稼働を求めるのか、繁忙期に集中的に稼ぎたいのかによって、選ぶべき分野は変わります。

【比較表】ドローンパイロットの求人が出ている6分野

以下は、制度上の要件と業務内容の構造から各分野を整理したものです。「必要な技能証明」欄は、その分野で一般的に想定される飛行形態から見た目安であり、実際の応募要件は募集ごとに異なります。

分野 主な業務内容 想定される飛行形態 技能証明の必要性 ドローン以外に求められるスキル 未経験からの入りやすさ
測量 空中写真測量、3次元点群データ取得 目視内〜目視外、150m未満が中心 二等が有利(現場により目視外飛行あり) 点群処理ソフト、CAD、測量の基礎知識 ○(測量会社の未経験採用あり)
インフラ点検 橋梁・送電線・プラント等の外観点検 構造物への接近飛行、目視外を伴う 二等が有利。人・物件から30m未満の飛行が発生 構造物の劣化判定、報告書作成、写真整理 △(点検の知識が重視されやすい)
空撮・映像制作 番組・広告・不動産・観光の撮影 人口集中地区(DID)上空、夜間飛行が多い 二等が有利(DID・夜間の許可承認を扱う) カメラワーク、映像編集、クライアント折衝 △(映像スキルが実質的な参入条件)
農業(農薬散布等) 農薬・肥料の散布、作物の生育モニタリング 目視内・昼間が中心、農地上空 必須ではないが取得を求める募集もある 農薬の知識、機体整備、繁忙期の体力 ○(研修前提の募集が比較的多い)
物流・配送 荷物の輸送、離着陸地点の運用 目視外飛行、第三者上空(カテゴリーⅢ)に発展 一等が必要になる領域を含む 運航管理、安全管理、地域調整 △(安全管理の実務経験が問われやすい)
警備・災害対応 施設巡回、被災状況の把握 夜間飛行、目視外飛行 二等が有利 警備業務の知識、緊急時対応、映像の即時共有 △(警備業や自治体業務の経験が効く)

表の前提となる制度の話

上の表で「技能証明の必要性」が分野ごとに変わるのは、航空法上の特定飛行の区分が関係しています。国土交通省によれば、許可・承認が必要な空域は人口集中地区(DID)の上空、空港等周辺区域、地表または水面から150m以上の高さの空域、緊急用務空域であり、許可・承認が必要な飛行方法は夜間飛行、目視外飛行、人又は物件から30m未満の距離での飛行、催し場所上空での飛行、危険物輸送、物件投下です(国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」)。

つまり、DID上空で飛ばす空撮分野や、夜間に飛ばす警備分野は、制度上「許可・承認が要る側」の仕事が中心になります。ここで二等技能証明が効いてきます。同省の説明では、二等以上の技能証明と第二種以上の機体認証を取得し、飛行マニュアルの作成等を行った場合、DID上空・夜間・目視外・人や物件から30m未満(25kg未満の機体)の飛行については許可・承認を不要とすることができます。一方で、空港等周辺、150m以上の上空、催し場所上空、危険物輸送、物件投下、および総重量25kg以上の機体の飛行は、資格を持っていても許可・承認が必要なまま残ります。

物流分野で一等が必要になる領域が出てくるのは、第三者の上空を補助者なしで飛ばすカテゴリーⅢ飛行(レベル4飛行)が、一等無人航空機操縦士が第一種機体認証を受けた機体を飛行させ、許可・承認を得た場合に限って認められているためです(国土交通省「無人航空機レベル4飛行ポータルサイト」)。

農業分野については、農林水産省が「無人マルチローターによる農薬の空中散布に係る安全ガイドライン」を定めており、散布業務はこのガイドラインを踏まえて行われます(農林水産省「無人航空機による農薬等の空中散布に関する情報」)。国家資格そのものより、農薬の取扱いに関する知識と、機体メーカーや関係団体の研修受講が実務上の前提になりやすい分野です。

応募先を絞る際の3つのチェックポイント

チェックポイント1:その求人で「誰が許可・承認を取るのか」を確認する

同じ「ドローンパイロット」という職種名でも、飛行の許可・承認申請を自分で担当する求人と、専任の運航管理者が申請を担当し操縦に専念する求人があります。前者は航空法の理解が採用要件になり、後者は操縦技術と現場対応力が重視されます。求人票の業務内容に「飛行申請」「飛行計画の通報」「飛行日誌の記載」といった記載があるかどうかが判断材料になります。

未経験から入るのであれば、後者から入って実務のなかで申請業務を覚えるルートのほうが現実的です。

チェックポイント2:技能証明が「応募要件」か「入社後取得」かを見る

ドローン業界では、技能証明の取得費用を会社が負担し、入社後に取得させる募集も見られます。この場合、応募時点で資格がなくても選考の土俵に乗れます。逆に応募要件として明記されている場合は、取得してから応募したほうが通過率は上がります。

なお技能証明の受験資格は16歳以上で、有効期間は3年です(無人航空機操縦士試験案内サイト「受験資格」国土交通省「無人航空機操縦者技能証明等」)。取得を検討する場合は、この3年ごとの更新コストも含めて考えておくと判断がぶれません。

チェックポイント3:前職の経験が「後工程」に効く分野を選ぶ

未経験からの転職で最も効くのは、操縦経験ではなく前職の経験が活きる分野を選ぶことです。建設・測量の経験があれば測量分野、設備保全の経験があれば点検分野、映像制作の経験があれば空撮分野というように、後工程のスキルで勝負できる分野を選ぶと、操縦経験の不足を補いやすくなります。

分野ごとの職種の違いをさらに詳しく整理したものは、ドローン業界の求人でおすすめの職種7選|仕事内容・必要資格・未経験可否を比較も参考にしてください。また、企業のタイプ別に比較したい場合はドローン業界の転職におすすめの企業は?5タイプ別の比較と自分に合う会社の選び方が役立ちます。

求人が見つからないときに疑うべきこと

ドローンパイロットの求人は、「ドローンパイロット」という職種名で掲載されているとは限りません。測量会社では「測量技術者(UAV担当)」、点検会社では「点検スタッフ」、映像制作会社では「撮影スタッフ」といった職種名になっていることがあります。分野を決めてから、その業界で使われる職種名で探し直すと見つかる範囲が広がります。

検索の切り口についてはドローン業界の求人の探し方3ステップ|「見つからない」の原因は検索ワードにあるで詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 未経験でもドローンパイロットとして採用されますか?

採用される可能性はあります。ただし「操縦未経験」であっても「業界未経験」ではないケースが通りやすい傾向があります。測量・建設・設備保全・映像制作など、ドローンを使う側の業界での経験があると、後工程の業務を任せられる前提で採用されやすくなります。完全に異業種からの場合は、農業分野や研修体制のある会社を軸に探すほうが現実的です。

Q2. 一等と二等はどちらを取るべきですか?

狙う分野で決めるのが合理的です。二等はカテゴリーⅡ飛行に対応し、DID上空・夜間・目視外・30m未満の飛行を扱う分野(空撮、点検、測量、警備)で効果があります。一等はカテゴリーⅢ飛行、すなわち第三者の上空を補助者なしで飛ばす領域に対応するもので、現時点では物流など一部の領域で必要になります。まず二等から取得し、業務上必要になった段階で一等を検討する順序が一般的です。

Q3. 資格がなくてもドローンパイロットの仕事はできますか?

できる場合があります。技能証明がなくても、飛行の許可・承認を個別に取得すれば特定飛行は可能です。また、特定飛行に該当しない飛行(カテゴリーⅠ)であれば許可・承認自体が不要です。ただし機体登録は別問題で、100g以上の機体はすべて登録が義務づけられています(国土交通省「無人航空機登録ポータルサイト」)。資格なしで応募できる求人は存在しますが、選択肢は資格保有者より狭くなります。

Q4. 分野を絞らずに幅広く応募するのは不利ですか?

不利になりやすいです。志望動機が「ドローンが好きだから」で止まってしまい、その会社でなければならない理由を語れなくなるためです。まず2分野程度に絞り、それぞれの分野で自分の前職経験がどう活きるかを言語化してから応募数を増やすほうが、結果的に効率が上がります。

Q5. 求人票に「一等・二等いずれか必須」とあったら、資格取得を待つべきですか?

資格取得には試験の日程調整が必要なため、待っている間に募集が終わることもあります。応募要件に「取得予定者可」「入社後取得可」と併記されていないかを確認し、記載がなければ問い合わせて確認するのが現実的です。並行して、資格不要の求人にも応募しておくとリスクを分散できます。

まとめ

ドローンパイロットの求人を比較するときは、個別の求人票ではなく分野の構造から入ってください。要点は3つです。

  • 必要な技能証明は分野で決まる。DID上空や夜間を扱う分野では二等が効き、第三者上空を飛ぶカテゴリーⅢの領域では一等が要件になります
  • ドローン以外のスキルが選考を分ける。測量なら点群処理、点検なら劣化判定、空撮なら映像編集というように、後工程のスキルが実質的な参入条件です
  • 前職が効く分野を選ぶ。操縦経験の不足は、前職の業界知識で埋められます

分野が決まれば、探すべき職種名も、取るべき資格も、面接で語るべき志望動機も自動的に定まります。逆に言えば、分野が決まらないまま応募を続けても通過率は上がりません。

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「自分の経歴だとどの分野が現実的か分からない」という段階でも問題ありません。ドロテンでは、前職の経験と希望条件をうかがったうえで、狙える分野と必要な準備を整理してお伝えしています。


著者:ドロテン運営事務局 ドローン業界特化の転職・副業紹介サービス「ドロテン」の編集チームです。制度・法令に関する記述は、国土交通省・農林水産省・経済産業省などの一次情報をもとに作成しています。

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